■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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1:特許検索のネタ
2:特許検索の流れ
2-1:特許検索の基本
2-2:検索項目の洗い出し
2-3:データベースの選択
2-4:特許検索の実際
2-5:検索結果の検討
2-6:検索結果の整理
2-7:検索項目の洗い出し再考
3:特許検索の鉄則
4:ご意見・ご感想
◇ショートカット
◇特許関連書籍新刊
◇編集後記
1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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あなたは、こんな場面に遭遇したことがありませんか?
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A部長は知的財産部の部長、B君は知的財産部の部員です。
A部長:おい、B君。今朝、ニュースで流れていたX社の特許に
ついて昼までに調べておいてくれ。
さっき開発のC部長からX社の特許がどんな特許か気に
なる、と連絡があったんでな。
B君 :はい、分かりました。
さて、ニュースをもとに特許を調べるように頼まれたB君。
あなたがB君ならばどうしますか?
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最近、インターネットで”特許・知的財産”に関するニュース
を目にする機会が増えてきました。
知的財産系ニュースのポータルサイトであるパテントサロンの
ヘッドラインを見ても、毎日数多くのニュースが流れている
ことが分かります。
パテントサロン:http://www.patentsalon.com/
あなたは、上述のA部長とB君の会話のような場面にでくわした
ことはありませんか?
このような場面に対応できるようになるために、今回は
【ニュース記事をもとにして、
その記事に関連した特許を検索する】
をテーマに特許検索のコツを解説していきます。
第1弾の特許検索のネタとして、佐川急便のe-コレクト関連
特許のニュース記事を取り上げます。
■特許検索のネタ
佐川急便の「eコレクト」がビジネスモデル特許として成立
日付:2006/03/30
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060330/233912/
2:特許検索の流れ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:特許検索の基本
特許検索を行う前に、まず特許検索の基本を押さえましょう。
特許検索の基本とは何か?それは、
どの検索項目で検索するか?
ということです。
検索項目には主に
・種別 (特許・実用新案)
・権利状況(公開・登録)
・番号 (出願番号・公開番号・公告番号・登録番号)
・出願人・権利者
・技術分野:キーワード
・技術分野:特許分類(IPC、FI、Fターム)
の6つがあります。
例えばニュース記事から記事に関連した特許を検索する場合は
2つのアプローチが考えられます。それは、
Approach1)ニュース記事から特許番号を探し出す
Approach2)ニュース記事から番号以外の検索項目を洗い出し
検索式を作成する
の2つです。
さて、もう一度今回のニュース記事を読んでみてください。
今回取るべきアプローチはApp1、App2どちらでしょうか?
■特許検索のネタ
佐川急便の「eコレクト」がビジネスモデル特許として成立
日付:2006/03/30
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060330/233912/
今回のニュースには、特許番号が書いてありません。よって、
アプローチ2のニュースから検索項目を洗い出して、検索式を
作成していきます。
さてここで一息。ちょっとしたコツでも眺めて休憩休憩。
ちょっとしたコツ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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nikkeibp.jpなどテクノロジー系雑誌で特許関連ニュースが
報じられますが、公報番号について記載されていないこと
がほとんどです。
しかし、ニュースで取り上げられた企業のウェブサイトを
見ると、ニュースリリース・プレスリリースなどに特許番号
や公報番号を明記している場合があります。
例えば下記の例で、ITmediaニュースでは特許番号について
書かれていませんが、バンダイのニュースリリースでは
特許番号が明記されています。
【ITmediaニュース】
バンダイ、エポック社を「玩具自販機特許を侵害」と提訴
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0601/13/news075.html
【バンダイのニュースリリース】
エポック社に対し特許侵害訴訟を提起
http://www.bandai.co.jp/releases/J2006011301.html
企業のニュースリリースで公報番号が分かれば、わざわざ
特許検索する必がなくなります。特許検索を行う前に、
会社のサイトや他のニュースサイトを調べることで作業時間
を減らすことができます。
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━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:検索項目の洗い出し
それではニュースから検索式を作成するために、検索項目を
整理していきましょう。
まず、ニュースから得られる情報を整理すると、
1) 佐川急便とジェーシービー(JCB)の共同出願
2) 登録特許
3) ビジネスモデル特許
の3点です。この3つの情報を、先ほど説明した検索項目と
対比すると、
2) 種別 (実用新案ではなく特許)
2) 権利状況(公開ではなく登録です)
× 番号
1) 出願人・権利者
3) 技術分野:キーワード
3) 技術分野:特許分類(IPC、FI、Fターム)
のようになります。
現在得られている情報から、
種 別・権利状況=特許・登録
出願人・権利者 =佐川急便 AND ジェーシービー
を検索項目として使用できることは、
すぐにおわかりいただけると思います。
残る3)ビジネスモデル特許について、本来であれば技術分野の
キーワードや特許分類を選択するのですが、今回は出願人・
権利者だけで検索を行います。
ちょっとしたコツ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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ビジネスモデル特許については国際特許分類(IPC)で、
G06F17/60(〜第7版)、G06Q(第8版〜)を使用すると検索
できます(ただし全てのビジネスモデル特許を網羅できる
わけではありませんのでご注意を!)。
G06F17/60
管理目的、業務目的、経営目的、監督目的または予測目的の
もの
G06Q
管理目的、商用目的、金融目的、経営目的、監督目的または
予測目的に特に適合したデ−タ処理システムまたは方法;
他に分類されない、管理目的、商用目的、金融目的、
経営目的、監督目的または予測目的に特に適合したシステム
または方法
【参考ウェブサイト】
日本国特許庁 ビジネス方法の特許に関すること
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_tokkyo/bijinesu/bijinesu_list.htm
ビジネスモデル特許専科(運営:オンダ国際特許事務所)
http://www.ondatechno.com/Japanese/business/
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━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3:データベースの選択
さて今回は日本の特許ですから日本の特許電子図書館へ行き、
http://www.ipdl.ncipi.go.jp/homepg.ipdl
特許・実用新案検索ページへ移動します。
http://www.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tokujitu.htm
サービスとして特許・実用新案公報DBやIPC検索、FI・Fターム
検索、公開特許公報フロントページ検索などがありますが、
今回は日本特許電子図書館の公報テキスト検索を使用します。
http://www7.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108
公報テキスト検索では、特許・実用新案公報を
書誌的事項(番号、日付、出願人、発明の名称)
特許分類(IPC、FI)
要約、請求の範囲
で検索することができます。
特許電子図書館には公報テキスト検索と似たような機能として
公開特許公報フロントページ検索があります。
しかし公開特許公報フロントページ検索は読んで字のごとく、
公開特許しか検索できません。
今回の佐川急便のe-コレクト関連特許は登録になっています
ので、登録特許も検索できるデータベースを選択する必要が
あります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-4:特許検索の実際
日本特許電子図書館の公報テキスト検索を立ち上げると、
画面は大きく2つに分かれています。
http://www7.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108
■公報テキスト検索の画面
画面上部:公報種別
画面下部:検索項目選択 (プルダウンメニュー)
検索キーワード(自由入力)
検索方式 (プルダウンメニュー)
まず画面上部の公報種別は、初期設定では
公開特許公報 (公開、公表、再公表)
が選択されています。今回は登録特許を探したいので
特許公報 (公告、特許)
に変更します。
次に、検索項目として
出願人・権利者=佐川急便 AND ジェーシービー
を洗い出しました。
画面下部の検索項目選択のプルダウンメニューから
"出願人/権利者"を選択します。
検索キーワードには
佐川急便 ジェーシービー
と入力します(佐川急便とジェーシービーの間にはスペースを
入れています。なおスペースは全角でも半角でも大丈夫です)
佐川急便とジェーシービーの共同出願案件を探したいので、
検索方式のプルダウンメニューから"AND"を選択します
作業の結果、以下のようになりましたか?
検索項目選択 :出願人/権利者
検索キーワード:佐川急便 ジェーシービー
検索方式 :AND
または、
【1行目】
検索項目選択 :出願人/権利者
検索キーワード:佐川急便
検索方式 :OR
【2行目】
検索項目選択 :出願人/権利者
検索キーワード:ジェーシービー
検索方式 :OR
のように2行に渡って検索式を作成しても大丈夫です。
これにより、
公報種別:特許公報 (公告、特許)
出願人/権利者=佐川急便 AND ジェーシービー
という検索式が完成しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-5:検索結果の検討
検索を行うために"検索ボタン"を押すと、検索結果が表示され
ますが、ヒット件数0件となってしまいます(2006/5/10時点)。
なぜでしょうか・・・?
もう一度ニュースを見てみましょう。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060330/233912/
すると、ニュースに
特許庁から認定を受けた段階で、特許番号などを含む
正式な書面としては2006年4月に確定するという。
と書かれています。
これはどういうことかと言うと、特許として成立したけれど
まだ特許公報は出ていない、ということなんです。
特許公報には
・登録日
工業所有権が効力を発生する日
・登録公報発行日
特許文献が,印刷または同様の方法により公衆の
利用に供された日
の2つの登録に関連する日付があります。
つまり、登録日からしばらく時間が経ってから登録公報が発行
されるのです。登録日から約2ヶ月ほどで登録公報が発行され
ます。
佐川急便のe-コレクト関連特許は登録になっているのですが、
まだ登録公報が発行されていないため、ヒット件数が0件と
なってしまいました。
それではどうすれば良いでしょうか?
登録特許の内容は確認できませんが、通常、登録になる前に
公開特許が発行されていますので、公報種別を公開に設定して
再度検索してみましょう。
つまり、先ほどは
公報種別:特許公報 (公告、特許)
出願人/権利者=佐川急便 AND ジェーシービー
のように検索していましたが、公報種別を
特許公報 (公告、特許)
↓
公開特許公報 (公開、公表、再公表)
に変更して再検索してみましょう。
公報種別:公開特許公報 (公開、公表、再公表)
出願人/権利者=佐川急便 AND ジェーシービー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-6:検索結果の整理
公報種別を公開特許公報 (公開、公表、再公表) に変更して
検索すると、3件がヒットします。
1.特開2005-100461
宅配便のカード決済システム
2.特開2004-318909
宅配便のカード決済システム
3.再表02/017174
宅配便のカード決済方法およびカード決済システム
この3件のいずれかがニュースで報道された登録特許です。
※現段階ではこのうちどの特許が登録特許となったかを知る
ことはできませんが、しばらく経った後に再度検索すれば
登録公報が発行されているので、登録特許の内容を確認す
ることができます。
※実は経過情報検索の番号照会から3件中いずれが登録となる
か判断することができます。経過情報検索については、
また後日取り上げて説明したいと思います。
登録特許となるe-コレクト関連特許は1件ですが、そのほかに
e-コレクト関連特許として2件出願されていることが分かりま
した。
この3件の特許の内容についてはe-PatentMap.netブログを参照
→ http://tinyurl.com/o3o5z
━━━━━━━━━━━━━━━2-7:検索項目の洗い出し再考
2-2:検索項目の洗い出しで、
本来であれば次に技術分野のキーワードや特許分類を選択
するのですが、今回は出願人・権利者だけで検索を行います
と説明しました。
なぜ出願人・権利者だけで検索を行ったのか?
それは、佐川急便やジェーシービーがあまり特許を多く出す
会社ではないからです。
試しに先ほどの公報テキスト検索で
公報種別:公開特許公報 (公開、公表、再公表)
出願人/権利者=佐川急便
公報種別:公開特許公報 (公開、公表、再公表)
出願人/権利者=ジェーシービー
で2社の公開特許件数を見てみると佐川急便35件、ジェーシー
ビーは約100件しかありません(わざわざ佐川急便とジェー
シービーの共願案件を探さなくても35件を眺めて抽出した方
が早いかもしれませんね)。
※例:有名企業の2003年1年間の出願件数
13,583件 松下電器産業
9,545件 キヤノン
5,559件 トヨタ自動車
もともと特許の数が少ない会社同士なので、共同出願案件は
さらに少ないと予想できます。
そのため、今回は検索項目として出願人・権利者だけで検索を
行い、技術分野のキーワードや特許分類は選択しなかった、と
いうわけです。
またキーワード等をかけてしまった結果、検索にモレが生じる
恐れもあります。ヒット件数が数十件や100件程度であれば、
キーワード等は掛けずに【発明の名称】や【要約】で内容を
確認した方が良いでしょう。
次回以降の特許検索のネタでは出願人・権利者だけでは
絞り込みが難しい例を取り上げて行く予定です。
3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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本号の解説の中から鉄則として3つまとめます。
■特許検索の鉄則001
主な検索項目として、
・種別 (特許・実用新案)
・権利状況(公開・登録)
・番号 (出願番号・公開番号・公告番号・登録番号)
・出願人・権利者
・技術分野:キーワード
・技術分野:特許分類(IPC、FI、Fターム)
の6つがあり、検索式はこの検索項目の組み合わせで作る。
■特許検索の鉄則002
ニュース記事から記事に関連した特許を探し出す場合、
Approach1:ニュースから番号を探し出す
Approach2:ニュースから検索項目を洗い出し検索式を作る
の2つのアプローチで攻める
■特許検索の鉄則003
データベースは目的に応じて選択する
※登録特許を探したいのであれば、公開特許公報フロント
ページ検索ではなく、公報テキスト検索を用いる
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ショートカットでは、メルマガ内で説明したウェブサイトへの
リンクをまとめています
・特許電子図書館 公報テキスト検索
http://www7.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108
・特許電子図書館 公報テキスト検索データベースの概要
http://www.ipdl.ncipi.go.jp/HELP/tokujitu/kouhou_txt/2_1frame.html
・特許電子図書館 公開特許公報フロントページ検索
http://www1.ipdl.ncipi.go.jp/FP1/cgi-bin/FP1INIT?1146372163437
・INIDコード一覧表(工業所有権情報・研修館)
http://www.ncipi.go.jp/data/koho/room02/kaidai/mokuroku/pdf/2-1.pdf
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