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特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.03.31━
【本号のテーマ】
欧州特許検索入門(4)
特定技術分野の出願動向を調べる(4 : シリーズ最終回)
■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1:特許検索のネタ
2:esp@cenet Advanced Searchの使い方(3)
2-1: 特許分類検索(IPC・ECLA)
2-2: 欧州特許分類・ECLAの探し方・見方
2-3: esp@cenet検索式の構成
3:特許検索の鉄則
1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Vol.53より欧州特許検索入門ということで、ヨーロッパ特許庁データベースの
esp@cenetを使った特許検索方法について解説しています。
日本経済新聞で取り上げられた「トヨタのロボット開発」をトリガーとして
トヨタ
ホンダ (本田技研工業)
ソニー
ファナック
安川電機
の5社のロボット関連特許の欧州における出願状況の把握を目的として検索
式の作成を行っていきます。
ちなみにこれまで作成してきた日本・米国における5社のロボット関連特許
件数推移グラフは以下のURLにグラフとして掲載しています。
◆日本
http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol46graph_jp.gif
◆米国
http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol52graph_us.gif
2:esp@cenet Advanced Searchの使い方(3) ━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
前回から欧州特許庁(EPO)のデータベースesp@cenetのAdvanced Searchの
使い方について解説を始めました。esp@cenetには日本語版もありますが、
このメルマガでは英語版インターフェースを使っていきます。
英語版 :http://ep.espacenet.com/
日本語版:http://ep.espacenet.com/?locale=jp_EP
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1: 特許分類検索(IPC・ECLA)
前回のメルマガでは発行年・出願人検索について解説しました。今回は特許分
類検索について解説します。
esp@cenetのAdvanced Searchでは2種類の特許分類検索が可能です。
発明の名称 Keyword(s) in title
発明の名称・要約 Keyword(s) in title or abstract
公開番号 Publication number
出願番号 Application number
優先権番号 Priority number
公開日 Publication date
出願人 Applicant(s)
発明者 Inventor(s)
欧州特許分類(ECLA) European Classification (ECLA)
国際特許分類(IPC) International Patent Classification (IPC)
つまり、欧州独自の欧州特許分類(ECLA)と国際特許分類(IPC)の2つです。
※欧州特許分類については
http://www.e-patentsearch.net/patent_classification/ecla.html
にまとめてあります。
特許分類検索で留意するべきことはそれほどありませんが、以下の点だけは
覚えておくと良いでしょう。
検索・分類階層 分類 例 可能/不可能
---------------------------------------------------------
セクション IPC/ECLA B 可能
メインクラス IPC/ECLA B25 可能
サブクラス IPC/ECLA B25J 可能
メイングループ IPC/ECLA B25J5 可能
メイングループ IPC/ECLA B25J5/ 不可能*
サブグループ IPC/ECLA B25J5/02 可能
※ECLA ECLA B25J5/00T 可能
IPC検索・ECLA検索でもセクション(先頭1文字目)から検索が可能です。つまり
esp@cenetに収録されているマイナーな国々のセクション別の特許件数分布を
検索することも可能です。
特許分類検索で注意が必要なのはメイングループ(スラッシュの前まで)の検索
です。例えば B25J5/ALL で検索を行いたい場合はスラッシュをつけたまま
だと検索できません。スラッシュを取り B25J5 で検索する必要があります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:欧州特許分類・ECLAの探し方・見方
ECLA(欧州特許分類)はどのように調べれば良いのか?esp@cenetのメニューに
「Classification Search」がありますので、こちらから探します。
Search the European classification
http://v3.espacenet.com/eclasrch
このページの上部には
・View Section
・Find classification(s) for keywords
・Find description for a symbol
の3つメニューがあります。ECLAは国際特許分類IPCを拡張した特許分類なので
予め調べたい技術分野のIPCやFIを知っていれば、ECLAの検討もつけることが
できます。
※esp@cenet ヘルプ画面「欧州特許分類」
http://ep.espacenet.com/help?locale=jp_EP&method=handleHelpTopic&topic=ecla
今回はロボット関連の特許を調べます。ロボット関連特許のIPCはB25Jである
と分かっていますので、
->・View Section
・Find classification(s) for keywords
・Find description for a symbol
View Sectionから「B」->「B25」->「B25J」と進みましょう。
B
http://v3.espacenet.com/eclasrch?ECLA=/espacenet/ecla/b/b.htm
B25
http://v3.espacenet.com/eclasrch?ECLA=/espacenet/ecla/b25/b25.htm
B25J
http://v3.espacenet.com/eclasrch?ECLA=/espacenet/ecla/b25j/b25j.htm
日本のファイルインデックスFIにはロボットの中でも二足歩行に特化した分類
が準備されています。それが
B25J 5/00 F ・二足歩行ロボツト(H11 新設)
です。もしもこのFIと対応するようなECLAがあれば、欧州の二足歩行ロボット
関連特許も効率よく抽出することができます。
日本の二足歩行ロボット関連FIは B25J 5 の下位に含まれています。
B25J 5/00 車または搬送体に設置されているマニプレ−タ
B25J 5/00 A 車輪をもつもの〔5/02が優先〕
B25J 5/00 B クロ−ラをもつもの
B25J 5/00 C 歩行装置をもつもの
B25J 5/00 D ・吸着装置をもつもの
B25J 5/00 E 移動型ロボツトの制御〔B25J13/00にも付与する〕
-> B25J 5/00 F ・二足歩行ロボツト(H11 新設)
B25J 5/00 Z その他
ECLAでも B25J 5 の下位に含まれていると考えられますので、
B25J5
http://v3.espacenet.com/eclasrch?ECLA=/espacenet/ecla/b25j/b25j5.htm
に移動します。するとB25J5の下位ECLAとして以下のように表示されます。
Manipulators mounted on wheels or on carriages B25J5
[N: mounted on endless tracks or belts] B25J5/00T
[N: mounted on wheels] B25J5/00W
travelling along a guideway B25J5/02
wherein the guideway is also moved, e.g. travelling crane B25J5/04
bridge type
Manipulators combined with a control cab for the operator B25J5/06
ここでECLA特有分類は[N: 〜]で始まっている分類です。つまり
[N: mounted on endless tracks or belts] B25J5/00T
[N: mounted on wheels] B25J5/00W
の2つがECLA独自の分類になります。この N は"Non-Official"、つまり欧州の
独自分類であることを意味しています。またB25J5のECLAには見当たらないの
ですが、
[N: Implanted circuitry] [C9410] A61B5/00B8
[N: for foetal or obstetric data] [N9507] A61B5/00B10
のように[C9410]、[N9507]という表記が出てくる場合があります。このC・Nは
C:Changed
N:Non-Official
を意味しています。よって
A61B5/00B8 の[C9410]は1994年10月に変更があったECLA
A61B5/00B10の[N9507]は1995年 7月にECLA独自分類として設定
のような意味になります。今回はECLAは利用しませんが、使うときのために
覚えておくと良いと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3:esp@cenet検索式の構成
これで今回のロボット検索に必要な検索メニューの解説は終了しました。
米国特許検索のときとは異なり、自由記入的な検索式ではなく、各フィールド
に必要な項目を入れて検索していきます。
発明の名称 Keyword(s) in title
発明の名称・要約 Keyword(s) in title or abstract
◎ 公開番号 Publication number
出願番号 Application number
優先権番号 Priority number
◎ 公開日 Publication date
◎ 出願人 Applicant(s)
発明者 Inventor(s)
欧州特許分類(ECLA) European Classification (ECLA)
◎ 国際特許分類(IPC) International Patent Classification (IPC)
今回使うのは、◎のついた4つのフィールドです。各フィールドには以下の
項目を入力していきます。
公開番号 EP
Publication number
公開日 1998
Publication date 1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
出願人 TOYOTA (トヨタ自動車)
Applicant(s) HONDA (本田技研工業)
SONY (ソニー)
FANUC (ファナック)
YASKAWA (安川電機)
※YASUKAWAではなくYASKAWAであることに注意
国際特許分類 B25J
IPC
トヨタ自動車の1998年〜2006年、ホンダの1998年〜2006年・・・・・と調べて
いくと、最終的に以下のような表が完成します。
(公報発行年)
--------------------------------------------------------------
1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
--------------------------------------------------------------
トヨタ 0 0 2 0 0 0 0 1 1
--------------------------------------------------------------
ホンダ 2 3 2 8 4 13 25 15 27
--------------------------------------------------------------
ファナック 12 25 16 8 12 12 41 51 35
--------------------------------------------------------------
安川電機 8 2 4 1 6 2 3 2 0
--------------------------------------------------------------
ソニー 2 4 3 30 6 8 14 13 0
--------------------------------------------------------------
この表をMS Excelで整理してグラフ化すると
http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol56graph_eu.gif
のようになります。日本・米国の結果と比較すると
http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol46graph_jp.gif
http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol52graph_us.gif
各社の外国出願の戦略の違いが浮かび上がってきます。
なお、上の例では公開番号を「EP」で検索していますのでEP特許の出願公開
が対象となります。公開番号を「EPB」とすれば登録特許に限定した検索が
できます。
※ただし公開番号「EPB」とした場合、公開日で検索できるのはあくまでも
公開特許の公開日が対象で、登録特許の登録公報発行日で検索することが
できません。
次回はesp@cenetのAdvanced Searchを使って、今回使わなかったフィールド
を利用したもう少し複雑な検索の方法を紹介します。
3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本号の解説の中から3つを特許検索の鉄則としてまとめます。
■特許検索の鉄則126
esp@cenetのAdvanced Searchの特許分類検索では
セクション(先頭1桁)からサブグループまで検索することができる
■特許検索の鉄則127
esp@cenetのAdvanced Searchの特許分類検索で
IPCまたはECLAのメイングループを検索する際、スラッシュは不要
■特許検索の鉄則128
ECLAはIPCを拡張した特許分類であり、分類説明文に
[N:-] Non-Official
[C:-] Changed
が付与されている
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